物忘れはなぜ起こるのか?|脳の仕組みから考えてみました
物忘れはなぜ起こるのか?についてこの記事をご覧いただきありがとうございます。
目指せ中学受験!サイト管理人のコッコママと申します。
ここ最近、コッコちゃんの片付けられない事から派生して激しい忘れ物癖について書かせて頂きました。
しかし、忘れ物癖は口で何度言っても改善されるものではないのではないか?とここ最近思いだしている母です。
そうは言ったものの改善しなくてはこの先コッコちゃんに忘れ物が原因で人生を左右しかねない悲惨な事が起こったら大変なので、まず忘れ物がなぜ起こるかという事を脳の仕組みから調べてみようと思いこの記事では
- 物忘れはなぜ起こるのか?|なぜ思い出せないのでしょう?
- 物忘れはなぜ起こるのか?|ワーキングメモリを鍛える
- 物忘れはなぜ起こるのか?|優れた記憶力を持つ人々
以上の項目に沿ってご紹介させて頂きます。
物忘れはなぜ起こるのか?|なぜ思い出せないのでしょう?
物忘れと認知症の違い
忘れ物のチャンピオンのコッコちゃん。
しかし認知症というわけではなく、ただ本当に忘れっぽいだけなのです。
困ったものですが、それではまず、物忘れと認知症の違いから調べてみます。
物忘れと認知症、一見似ているようなのですが実は全く異なるものなのです。
通常の物忘れは、具体的な内容を思い出せずにきっかけがあれば思い出せます。
コッコちゃんも母が具体的なプリント名まで言って初めて、そんなプリントをもらっていたという事を思い出すという事が過去にも多々ありましたので、こちらに該当します。
しかし、認知症は例えば、今目の前にいる人を知らないと言ってその人の正体を明かしたとしても思い出せません。
これが認知症です。
物忘れなぜ思い出せないのでしょうか?
思い出せない原因にはいくつかの理由があります。
最も多いのは、記憶そのものは消えていなくても検索して引き出すことが出来なくなるパターンです。
私たちは記憶した情報とともに覚えたときの状況も一緒に記憶しています。
これが記憶を探すときの【検索ワード】となり、情報に関連付けられ記憶を引き出します。
例えばコッコちゃんの場合ですと、塾で塾の先生に、『○○日に懇談があるから、このプリントをお父さんやお母さんに必ず見せるように』という言葉とともにもらったとします。
しかし、コッコちゃんプリントを先生の話も聞かずに何気なく無意識でもらっていたのであろうなと母は想像します。
ではどうなるか?
コッコちゃんに入った情報は【何かのプリントをもらった】という非常に薄い情報のみが脳にインプットされてしまいます。
このなぜ思いだせないのか?を考えたときに、たいていの場合インプットしたときの状況が大きく関係していることが多いのです。
そしてプリントをもらったという薄い情報は、塾から家についたころには、意識せずに入れた情報なので意識の範疇にはなくなり母に渡すことも忘れて日が経過することにより何処かへ行ってしまいます。
これが思い出せないという現象なのです。
色々な脳と記憶の著書を読んでみても、近年では記憶を呼び起こすためには、海馬が重要な役割を果たしていることがわかってきています。
人は蓄積された情報から必要なものを引き出すときには、まずは海馬に【○○の記憶を探せ】と命令するのです。
海馬は手掛かりとなる情報をもとに、記憶を構成するパーツを提出するように大脳皮質へ求めます。
脳で各部分からパーツが集められてきて、海馬で再構築され思い出すという作業が完了するのです。
母は、思い出すという行動について調べてみたときに思ったことは、コッコちゃんには普段の私生活における小さなことから勉強の暗記も含めて、コッコちゃんにはこの記憶を引き出すためのパーツが圧倒的に少ない状況下で情報を記憶しているのではないのか?という仮説を立ててみました。
そして、では、思い出しやすい情報の記憶の仕方を出来るルーティンのようなものはないのかという事が気になりだしてきたので次項で調べた事をご紹介させて頂きます。
物忘れはなぜ起こるのか?|ワーキングメモリを鍛える
物忘れをしやすい人は、ワーキングメモリが片付いていないと言います。
ワーキングメモリとは脳が仕事をするための仕事道具(情報を引き出すワード)を並べてある机のようなものと想像してください。
コッコちゃん・・・勉強机だけでなく脳内の机も片付けていないなんて・・・。
ワーキングメモリーという記憶概念は、人が何かをしようとしたときに、必要ないくつかの情報を一時的に置いておく場所なのです。
社会人の方ですと、仕事机を想像していただくとわかりやすいかと思います。
例えば、あるイベントの企画を練るという仕事を任され、イベントの企画書を作ろうとする机の上には、イベントの書類、会場をどこにするかという会場候補の資料、客層の情報、それにノートやペンなどの文房具が並んでいますよね。
これらをいちいち机の中にしまっていて、その都度取り出していては仕事になりません。
だから必要なものは、すべて机の上に出し仕事をしますよね。
この机がワーキングメモリというわけです。
物忘れを少なくするためにはワーキングメモリを鍛える
ワーキングメモリはおもに、前頭前野で働きます。
例えば、何かを買った時のおつりは、自分が出した金額、商品の代金、という複数の情報があってそこから、おつりはいくらだなと瞬時に計算して店員さんからいただくお釣りと合わせて間違いないなと判断します。
会話においても、相手の話している内容を理解しながら、自分の発言を考えるという作業を同時に行っています。
こういった生活に必要不可欠な行動をするために必要なワーキングメモリですが、ワーキングメモリは使った後は以前このサイトでもご紹介した長期記憶(忘れない脳の深いところに蓄積される情報。主に生命維持に関連のある情報などは瞬時にここに記憶される)に移行せずに、忘れてしまう事も多いので、短期記憶の一種としてみなされています。
創造的なことをするときも、人は経験の中から思考を始めます。
ワーキングメモリの容量が小さいと、経験の中から思考が抜け出せず、貧弱な発想しか生まれないとの事なのです。
しかし、このワーキングメモリは日常の生活の中でも鍛えることが可能なのです。
ワーキングメモリの鍛え方
- 私生活で行う日常的なことを極力無意識で行わない
- 目に入った看板などをパッと見て書かれていた事を思い出す癖をつける
- 数字の羅列を見たときにその数字から目を離した後思い出す癖をつける
などがあるらしいのですが、要は一つ一つの作業を意識を持ってすることが大切なのです。
無意識に様々な行動をすると脳が楽をすることを覚え、大切なことですら無意識で行動してしまい覚えていない(思い出せない)という悲惨な結末に陥りやすいのです。
我が家の父などは、過去にコールセンターに勤務していた時期に複数台のPCの画面を同時に見て、判断しなくてはならないような作業を強いられたときに、ちょうど速読をはじめとする栗田教授の能力開発を開始したのですが、その時に、訓練の応用として、すれ違う車のナンバープレートを覚えては口に出すということを繰り返していました。
これもワーキングメモリの訓練の一環であるそうです。
母もコッコちゃんの私生活からコッコちゃんのワーキングメモリを鍛えてあげれるような続きそうな訓練を何か考えてあげなくてはと思いました。
物忘れはなぜ起こるのか?|優れた記憶力を持つ人々
それでは最後になりますが、人間の脳の凄さ、記憶力はそこまで凄くなれる可能性があると思う事により、ワーキングメモリを鍛えるモチベーションを上げるためにも、優れた記憶力を持つ凄い人たちのお話をさせて頂きます。
記憶のギネス記録
円周率は皆様どのあたりまで記憶されておりますでしょうか?
母は3,141592・・・まででそれ以上を何度も見ているのにその先はもう思い出せません。
しかし、同じ日本人の方で、この円周率を10万桁も記憶された原口證さんという方は、現在ギネス記録に申請中との事。
10万桁・・・・凄いですね・・・。
原口さんは退職後に、円周率の暗記に挑戦し、2004年に当時の世界記録である5万4000桁までの暗記を達成されたそうです。
その後、さらに上を目指すべく、円周率の暗記を続けられた原口さんは、2006年に10万桁の円周率の暗記を達成されたとの事。
ちょっと母には考えられない膨大な量の暗記と思うのですが、この膨大な量の円周率を原口さんは語呂合わせで覚えたとの事。
語呂合わせを作ることにより、数字という情報を引き出すきっかけにされたのですね。
原口さんはご自身で、特に自分は記憶力に優れているわけではない、語呂合わせを作れば記憶力に優れていなくても覚えれると仰っています。
なんて素敵なお言葉なのでしょう。
コッコちゃんの中学受験勉強に語呂合わせを活用している母にも励みになるお言葉です。
原口さんは円周率を記憶するために
【北海道松前藩の武士の壮大な物語】
をご自身で作り続けて行っているとの事です。
工夫と根気と努力。
これがあればどんなことでも覚えれるんだという良いお手本になるような方ですよね。
原口さん素晴らしいと思います!
この記事でのご紹介は以上になります。
最後まで記事をご覧いただきましてありがとうございました。
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