二月の勝者2巻の内容に感想【ネタバレ】|生々しいリアルな話が的を得ていると思いました
二月の勝者2巻の内容に感想【ネタバレ】についてこの記事をご覧いただきましてありがとうございます。
目指せ中学受験!サイト管理人のコッコママと申します。
この記事では先日発売された中学受験のリアルを描く漫画の、二月の勝者の第2巻の内容に感想をネタバレも含みますが
- 二月の勝者2巻の内容に感想【ネタバレ】|転塾を考える前田家
- 二月の勝者2巻の内容に感想【ネタバレ】|父親が中学受験に乗り気でない武田家
- 二月の勝者2巻の内容に感想【ネタバレ】|中学受験は大学受験への特急券
以上の項目に沿ってご紹介させて頂きます。
二月の勝者2巻の内容に感想【ネタバレ】|転塾を考える前田家
二月の勝者第2巻は、2つの家庭の話が中心に描かれていました。
まず1つ目の中学受験を目指す家庭の前田家では、前田花恋ちゃんという小学6年生の女の子の転塾をめぐっての物語がリアルでした。
前田花恋ちゃんは、現在、黒木が塾長を務める桜花ゼミナールに通い、女子では塾でナンバー1の成績、男子を含めても桜花ゼミナールでは2位の成績を誇り、最難関校受験を目指しています。
しかし、5年生の半ばから成績が横ばいの為、転塾を考え大手塾のフェニックスの体験授業を受けに行きフェニックスに通い始めます。
フェニックスでは最難関を目指す生徒ばかりで、そのフェニックスの20クラスにわかれるクラスの中でもS3クラスという上から3番目のクラスに入る事ができました。
しかし、今までは常に女子で1番だった花恋でしたが、最大手塾のフェニックスではついていくのがやっとで、周囲の生徒も授業中でも自分より速く問題を解ける生徒が殆どで、元々勉強熱心な花恋は家庭学習でもそれまでは12時までしていた勉強も1時までと時間を延ばしていき、それでも周囲のフェニックスの生徒縮まらない差にストレスを感じ始めます。
ストレスから髪の毛をかきむしると大量に抜け落ちたりと、身体にも影響が出てきて、花恋の母親も心配していました。
黒木も他の桜花ゼミナールの講師から、花恋がフェニックスに転塾されると、桜花でNO1の成績の生徒を手放すことになるので、止めなくて良いのですか?と言われ放置していましたが、フェニックスからの帰りに、繁華街をうつろな表情でうろつく花恋に、プライベートでの髪型で黒木が接触を試みます。
そして最後に花恋に、女王には女王のいる場所が似合っていると諭し、花恋にはフェニックスが合っていないと気づかせ、花恋は桜花ゼミナールに戻ってくるのでした。
この一連の話の中で、凄く勉強になったのは、花恋とはまた別の話で、桜花ゼミナールに6年生から入塾してきた子が数名いて、その子たちの偏差値が40そこそこなのを、桜花ゼミナールのベテラン講師が『いきなり偏差値40とはよく出来る子だね』と褒めていた事に、新米講師の佐倉が『40で出来る?』と聞いたときの、ベテラン平松講師の説明が、
中学受験の勉って、高校・大学入試と違って、学校では習わない範囲を4年生から3年かけて学習するので、いきなり6年生から始めて偏差値40は中々取れない。そして、例えば高校入試は同学年のほぼ全員から偏差値を出すけど、中学入試は同学年の全体の上位2割を母体に偏差値を出すから、中学受験生の偏差値50というのは、同学年全体の平均よりずっと上だとの事で、中学受験で塾などが出していう学校の偏差値は高校受験の偏差値に換算するとどこの学校も10~15くらいは上乗せされるレベルとの事。
このあたりの説明に妙に感心し納得させられてしまいました。
二月の勝者2巻の内容に感想【ネタバレ】|父親が中学受験に乗り気でない武田家
次に物語の中心になったのは、偏差値43でまだ志望校が未定の武田正人君の両親の話でした。
中学受験では塾にかかる月謝意外に春期夏季冬季講習にオプションの授業でも何かと物入りなのは我が家でも既に長女で経験済みなので知っていますが、二月の勝者の世界でもそれは同じで桜花ゼミナールでも年間で130万円ほどかかるようです。
しかし、武田家では母親の香織さんは、春期講習にかかる費用について、父親の正人さんに相談しますが、正人さんはスマホゲームにどっぷりとハマっていてうわの空で話をちゃんと聞いておらず、やっと聞いたと思えば実際にかかる金額を見て猛反対。
それどころか、勇人君の勉強の事について相談しても、スマホゲームばかりして話をあまり真面目に聞いてくれません。
共働きで、香織さんは化粧品店に勤務していて土日は休めない日もあるのですが、子どもの塾の懇談なども代わりに行ってくれない父親の正人さん。
そして、武田家を中学受験に成功させるには、両親をせめて子供の受験合格という1点のみで良いので同じ方向を向かせる必要があると感じた黒木は、武田家の懇談を担当する桂講師に命じ、何事にも我慢をしていた香織さんを1度家庭内で爆発させ、本心を主人にぶつける必要がと思いけしかけるのでした。
そして、ある日、またスマホゲームをしながらしか話を聞かない正人さんに、香織さんは、スマホゲームに課金するお金があるのに勇人君の春期講習のお金はもったいないという正人さんに怒りが爆発してしまうのでした。
そして年間にかかる130万円は全て自分が責任をもって出すからと言い、香織さんは昇級の為、店長を目指すので、今後は家事も今まで通り出来ないと言い、正人さんには結果的に良くない方に転んでしまうのでした。
ひと悶着はありましたが、結果勇人君は春期講習に参加できることになり、少しは反省したのかご主人の正人さんが仕事で忙しい香織さんに代わり塾に春期講習の費用を持ってくるのでした。
この時の香織さんの名セリフは、スマホゲームに課金しまくる正人さんに、
中学受験と課金ゲームも同じ話なんだと言います。子供に課金してクソ強いキャラに育てようとして、何が悪い!勇人にどんな敵でも、ラスボスでも倒せるクソつええ武器を持たせたいんだよ!
と課金ゲームでならご主人に話が伝わると思ったのか、中々的を得た意見でご主人をKOしました。
この話を聞いた黒木も、その通り過ぎて面白いと納得していました。
二月の勝者2巻の内容に感想【ネタバレ】|中学受験は大学受験への特急券
そして、塾講師は教育者ではなくサービス業だと語る黒木に、反発した佐倉への黒木の名セルフも二月の勝者の第2巻では印象的でした。
黒木の佐倉への説明では、
ある目的へ向かうために列車を利用するとします。この場合の目的地は、最終学歴としての大学です。例えば全て公的な教育機関のみで、目的地へ向かうとしましょう。仮にこのルートを在来線普通列車の旅とします。普通列車でも素晴らしい景色の目的地へ着くことは可能です。公立中・公立校から東大・旧帝大・早慶などの話がありますがこれですね。真面目にコツコツいるタイプや元々地頭が良い子は、目的地に確実に着くことに、意味を見いだせればどのルートを通ったとしても成功するでしょう。
しかし果たしてみんながそんなにうまくいくでしょうか?おっとりした子、周りの友達の影響を受けやすい子。外の景色をぼんやり眺めたり、楽しそうな街に、友達を降りてみようか?と盛り上がったり、途中下車してしまいかねない可能性もあります。
そこで、我が子をなるべく確実に目的地へ行かせたい親御さんは、特急券を買い求めます。それが私立中学校への進学、すなわち中学受験は特急券です。我々は特急券を買うお手伝いをするわけです。
というようなセリフで黒木は佐倉を説得するシーンがありました。
二月の勝者の第2巻では、中学受験を課金ゲームと言ったり、特急券を買うなど、身も蓋もないお話がありましたが、現実問題我が家でも長女の受験を経験してまさしくそうだなと感じる部分も多々あり、今回の物語は非常にリアリティがありました。
そして非常に勉強にもなりましたし、中学受験を目指すご家庭でも、本当に武田家のように凄く大変な事情をかかえながら子供の為に頑張っていらっしゃるお母さまも実在するのだろうなと思い、私も頑張らなくてはと感じました。
この記事でのご紹介は以上になります。
最後まで記事をご覧いただきましてありがとうございました。
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