小学校4年生の国語の教科書に掲載のごんぎつねを習う理由|様々な初めてを体験できる教材
小学校4年生の国語の教科書に掲載のごんぎつねを習う理由についてこの記事をご覧いただきありがとうございます。
目指せ中学受験!サイト管理人のコッコママと申します。
この記事では、小学校の4年生の国語の教科書に登場して60年になる【ごんぎつね】を習う理由について、新聞で興味のある記事を読みましたのでその感想から
- 小学校4年生の国語の教科書に掲載のごんぎつねを習う理由|佐賀県小学校の先生談
- 小学校4年生の国語の教科書に掲載のごんぎつねを習う理由|物語あらすじ
- 小学校4年生の国語の教科書に掲載のごんぎつねを習う理由|つぐないの大切さ
以上の項目に沿ってご紹介させて頂きます。
小学校4年生の国語の教科書に掲載のごんぎつねを習う理由|佐賀県小学校の先生談
小学4年生の教科書に登場して60年になる、ごんぎつね。
児童文学者、新美南吉(にいみなんきち)さんがつづった「ごんぎつね」は私たちアラフォー世代の方々でも、小学生の頃に習った記憶が残っていらっしゃる方も少なくはないかと思います。
1980年代からは、全検定教科書に掲載されるようになり、今も子どもたちに読み継がれるごんぎつでですが、内容は償いや心の交流がテーマです。
小学4年生のお子様が国語の授業の題材として学ぶには、ほのぼの、ハッピーエンドの物語でもないので少し重いし難しすぎるようにも思えるこの教材ですが、なぜ教科書から消えることもなくずっと掲載され続けているのでしょうか?
佐賀県武雄市の小学校の教職員の方が新聞の取材に答えた内容の記事では、5年ぶりに4年生の担任になった教職員の方がこう語っておられました。
小学校の新任教諭の多くは中学年を担任するようで、この教職員の方も1年目、4年生を担任し、国語で「ごんぎつね」を教えたそうです。
「あのころは段落ごとに読み進め、どんなことがあった? ごんはどんな気持ちだった? 兵十(ひょうじゅう)は? ひたすら問い掛ける授業で精いっぱいでした」
教職員として年を重ねるに連れ、この教材の重みも増していくのだとの事だそうです。
「情景って言葉ありますよね。人の心と場面が重なり、深く伝わってくるような。子どもたちはまだ、その言葉自体は知らないんだけど、その感覚を初めて知る教材だと思う」
と、やはり先生にとっても、このごんぎつねは、かなり特別な教材なように思えますね。
【下記からごんぎつねあらすじへ繋がります】
小学校4年生の国語の教科書に掲載のごんぎつねを習う理由|物語あらすじ
ごんぎつねあらすじ
ひとりぼっちの小ギツネ「ごん」はいたずら大好きです。
村で暮らす青年「兵十」が川に仕掛けた網に入っていた魚やウナギを逃がします。
やがて、兵十の母が亡くなり、ごんと同じようにひとりぼっちになってしまうのです。
ごんは「つぐない」のため、魚やクリ、マツタケを、兵十の家にこっそり置き続けますが、その思いは届きません。
そしてある日、家に入るごんを見た兵十は、火縄銃でごんを撃つのでした。
兵十はそのときに、初めてごんの思いを知る。のでした。
今思い出しても悲しくて泣けてきます。
ごんぎつねは、感受性の強い10歳の頃にこそ、しっかりと学んでおくべき教材なのだなと改めて感じました。
小学校4年生の国語の教科書に掲載のごんぎつねを習う理由|つぐないの大切さ
- ごんは人間で言えば何歳ぐらい?
- なぜ、兵十にクリやマツタケを届け続けたの?
- それは、いたずらへのつぐないの気持ちだけだったのかな?
- ごんの思いは最後、兵十に通じた?
佐賀県の小学校の教職員の方の授業は、このように、学習目標を変えながらの授業は14コマに及び、10月初めから始まりました。
本文だけで18ページ。子どもたちにとって、教科書でこれほど長文を読み込むのは初めての事になります。
根気と集中が求められるのです。
物語の「起承転結」という言葉を初めて学ぶのもこの教材です。
家や学校での音読、視写を繰り返し、授業が核心に入ったのは連休明けの10月の11日からで、教室の机の配列も、みんなで話しやすいよう「コ」の字型に変えて行いました。
ごんぎつねは、物語の主題の一つが「つぐない」ですよね。
本文には一カ所登場しますが、子どもたちは意味が分からず、まず辞書を引きます。
〈あいてにかけたそんがいを、おかねや品物でうめ合わせること〉
小学生向けの辞書にはそう記されていますが、勿論ピンと来ません。
「最初は『恩返し』と同義語と捉える子もいました」
と教職員の方は仰いました。
ごんはなぜ、いたずらを繰り返したのか?
ごんぎつねは、「ひとりぼっち」もキーワードの一つです。その背後に孤独・疎外感があり、やがて母を亡くして同じ境涯になる兵十への共感にもつながっていきます。
- 「自分の気持ちを伝えたかった」
- 「だんだん、やさしさが増している」
- 「力になりたかった」
など、子どもたちは、それぞれの感想や意見を発表し合い、心情理解を深めていく事が授業の大きな目的の1つなのですね。
10歳の壁。
子どもたちは、10歳前後で思春期へと向かい、心や言葉の変化、成長の試練を迎えます。この物語は、そうしたタイミングに合わせた心の教科書なのかも知れないですね。
この学校の教頭先生は、
「低学年の国語では、文章に書かれていることを学ぶ。でも、この教材では記述から想像力も働かせ、見えない心をどう読み解くのかがポイント」
と、
国語の教材としてだけではなく、自己理解や他者理解、人として成長していくための学びも含まれていると仰います。
ごんぎつねを、10歳で学ぶのはその先、大人への階段を一歩一歩と昇っていく過程で、人に対する思いやりを学ぶ必要がある年だからこそなのかもしれません。
この記事でのご紹介は以上になります。
最後まで記事をご覧いただきましてありがとうございました。