教育困難大学の教員が悩む単位が取れない大学生達|出席率100%も試験は12点
全回出席しているが試験では12点の学生
ここからは教育ライターさんの知人の大学で教員をされている方のお話になります。
教育ライターさんの知人は学生募集が難しくさまざまな学力層の学生が入学する
教育困難大学
の正教員で、主に1・2年生が履修する理系教養科目を担当しておられます。
大教室での授業ではありますが、彼は学生の反応をよく観察していて、彼らが興味を持てそうな実物教材や視聴覚教材を多用するなど工夫を重ねた授業を行っているそうです。
授業内容のレベルも文系学部の学生対象であることを考慮して、高校までの基本的知識の補充・補完を意識したレベルに設定しているとの事。
半年の講義終了後に行う期末試験では学生の平均点は70点近くになったようです。その中に、全回出席しているが試験では12点しか取れなかった1年の女子学生がいました。気の毒とは思いながらも、得点分布図に則って決めた基準に合わせて、彼女の単位は不認定としたとの事。
すると、その女子学生から大学学務課を通して単位を認定してほしいとの申し立てがあったのです。
えっ?うそでしょ?と私はその記事を読みながら思いましたが、
本人曰く、自分は全部の講義に出てノートもしっかり取っている、試験ができなかったのはわかっているが、日頃の努力点を認めてほしいと訴えてきたとの事。
その女子学生は教育困難校出身者ではないかと推測されるとの事ですがが、教育困難校の成績は、定期試験の得点以外が大きく考慮されるのです。彼女の訴えてきた日頃の努力点とは、このような高校でつねに意識されているものであり、彼女は高校までの授業への臨み方を継続しているのだとの事。
結局、教育ライターさんの知人の教員の方は彼女の申し立てを退けて単位不認定のままで通したようです。
単位認定に学修の度合いを重視したのです。
当たり前だと思います。実際この女性との方が、このような訴えを起こした事は、彼女の出身の高校に問題があるのではないでしょうか?
例え、学生時代はこのような事が認められたとしても、社会に出て毎日出勤しています。精一杯仕事をしていますが、結果は出ませんでしたでは通用しません。
努力をしても結果が出ない事はある。だから、頭をつかい工夫をして結果が出るように更なる精進が必要な事は、ある程度は学生のうちに身に着けてから社会に出てきてもらいたいものです。
この教育ライターさんの知人の教員の方のご判断は非常に立派だと私は感じました。
この記事でのご紹介は以上になります。
最後まで記事をご覧いただきましてありがとうございました。
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