文科省のレポートでは子どもの学力は母親の学歴で決まる?|全国学力テスト保護者アンケートより

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文科省のレポートでは子どもの学力は母親の学歴で決まる?|家庭環境と子どもの学力の相関関係はある程度裏付けがあるデータ

文科省レポート子ども学力母親学歴

今回、全国学力テストの保護者アンケートの文科省の詳細な調査結果から、母親の学歴と子どもの学力、父親の帰宅時間と子どもの学力の相関関係などを見て、母親が高学歴で、父親が帰宅の遅い家庭では子どもの学力は比較的高い傾向にあるという事が実際の数字からわかりました。

しかし、こうしたデータを単純に鵜呑みにすることはできないのではないでしょうか?

たとえば、国語Aの正答率について、年収や最終学歴など家庭の社会・経済的背景を指標化して4階層別にみているデータでは、遅い帰宅時間のほうが若干高いが、父親の帰宅時間と学力との間に明確な関係はみられなくなるようでした。

社会・経済的背景がよく似た世帯の子供には、それほど学力に違いがないことが浮かびます。

家庭の蔵書数と学力との関係もおもしろく、漫画や雑誌、子供向けの本を除いた蔵書が多いほど、子供の学力が高い傾向が示されています。これは凄く納得のデータでもありましたが、特に、国語より算数・数学の正答率で差が開く傾向が伺えたのは意外でした。

中3の国語Aでは0~10冊の世帯の生徒の正答率は70・4%だったのに対し、501冊以上では85・4%で15ポイントの開きがあったのに対して、一方、数学Aでは0~10冊が55・0%、501冊以上は75・7%となり、20・7ポイントもの差がつくのです。家庭にある子供向けの本と学力の関係でも、冊数が多いほど学力が高くなる関係がうかがえたようでした。

国語はそのまま国語ですが、実は算数や数学に必要になってくる国語力の方が、読解力や語彙力が必要というのは、私は長女のコッコちゃんの中学受験の時に身をもって実感しているので、これもある程度納得のデータだなと思いました。

全国学力テストに付随する保護者対象のアンケート調査結果は、よく言われている

「金持ちの子供は学力が高い」

という説をデータである程度裏付けるものであり、高収入と高学歴の親の子供が同じように高収入と高学歴という同じコースをたどり、教育格差が経済格差を固定化させ再生産するという見方につながることはある程度説得力があるというのは事実のようでした。

しかし、ここで示されるのは家庭環境と学力の相関関係であり、必ずしも因果関係ではないと思えるのです。

学校教育の役割は、経済格差の拡大を招きかねない教育格差の是正・平準化にあるはずなのですが、学校ばかりでは正直どうする事も出来ないと思うので、高学歴の母親、高収入の家庭ではなぜ、子どもの学力が比較的高くなるのかを、考えてみて参考にしていくことが、この格差を埋めていく第一歩になるのかな?と思いました。

調査の中では、母親の学力が高くなくても、世帯の収入が標準でも、学力の高い児童・生徒も何人も居たのですから。

この記事でのご紹介は以上になります。

最後まで記事をご覧いただきましてありがとうございました。

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