関西で医学部に強い高校ベスト10|私立高校の強み
コストをかけても私立の中高一貫校に進学する家庭も少ない無い理由は、大阪府は2014年に府立高校の学区制を廃止し、進学指導特色校を設置しました。
この結果、成績上位層が、おもに北野と天王寺に集まるようになりました。
松原先生は、
「大阪で医学部を目指す場合は、府立のトップ校に進学してコストを抑える家庭と、コストをかけても私立の中高一貫校に進学する家庭とに二分されるようです」
と仰っておられます。
国公立大医学部合格者数トップ30にランクインした関西の高校の表では、10校すべてが私立の中高一貫校です。上位5校は、全国のトップテンに入ります。さらに、四天王寺(大阪)と洛南(京都)は、私立大のトップテンにも入りました。
卒業生数は300人以上の高校もあれば、200人以下の高校もあります。合格者数だけではなく、卒業生数にも注目したときに、中高一貫校は学習進度が速く、高2までには高校のカリキュラムをほぼ終わらせます。
高3の1年間を問題演習などの受験対策にあてられるため、難関の医学部入試では、中高一貫校が圧倒的に強いのです。
交通の便がよく、2006年に共学化された洛南高校は全国でも2位の医学部進学実績で、京都駅から徒歩で約16分。交通の便が良いので、大阪、兵庫、滋賀、名古屋、奈良などから通う生徒もいるほどです。
1962年の発足時は男子校でしたが、2006年に共学化された事で優秀な女子も募集できるようになったのも1つの理由かもしれないですね。
「共学になってから、さらに医学部志望の生徒が増えました。現在は、医学部志望者の約4割が女子生徒です。本校には、自宅から通える近畿圏の国公立大医学部を目指す生徒が多いですね。合格した大学や家庭状況などで一概には言えませんが、地方の国公立大と近畿圏の私立大の両方に合格すると、男子生徒は前者、女子生徒は後者を選ぶ傾向があります」
と洛南高校の教員の方のコメントもありました。
2013年に、最難関大や医学部に挑む、空パラダイムコースを設置されたようで、附属中学からの内部進学生は、全員がこのコースに進むようです。
高校入学生は、高1の夏に東寺の境内にある洛南会館で4泊5日の学習合宿を行います。高2の夏は全員、高3の夏は希望者を対象に、6泊7日の高野山合宿を実施されます。高3の冬は自主学習トレーニング合宿とセンター練習会が行われるようです。
「保護者会、面談、講習などが多くて、面倒見がいい学校です」
と洛南高校の教員の方も仰っておられます。
国公立大医学部と東大・京大の合格者が卒業生に占める割合86.8%の3位の灘(兵庫)は、難関大に強いのが特徴です。卒業生数は219人と多くはありませんが、東大理IIIの合格者は15人で全国2位。
京大医学部の22人、阪大医学部の15人は全国1位です。
国公立大医学部と、東大・京大の合格者数(浪人生も含む)が卒業生数に占める割合は86.8%と驚異の数字を誇り、私大にも48人が合格されました。
ホント恐ろしいですね・・・。
灘高校の校長先生も、
「本校では相変わらず医学部人気が高く、研究医志望も多いです。数年前までは、浪人してでも東大、京大の医学部を目指す生徒が見られましたが、近年は臨床医志望なら関西の国公立大を目指す生徒が目立ちます」
との事で、灘高校では中1から高3まで同じ学年担任団が、授業、進学・生活指導を行うようで、年に6回、中2から高2までが対象の、土曜講座を開催されているようです。
「本校の教員や卒業生による多彩な講座を、将来の進路を探ったり、自分の世界を広げたりする機会として役立ててほしいと思っています。今年の前期には、『放射線でガンを治す』『奇跡の新薬を開発する』などの医学関連の講座もありました」
との事で、高い進学率を誇る学校には高い進学率を誇る理由があるのだなとしみじみ思いました。
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