いじめが起こる教室と起こらない教室の違い|無くなるべきなのに中々なくならないいじめ
いじめが起こる教室と起こらない教室の違いについてこの記事をご覧いただきましてありがとうございます。
目指せ中学受験!サイト管理人のコッコママと申します。
先日、我が家の主人が、世間話から今年中学に入学した子が、もう既に学校でいじめられているという話を聞いてきました。
今年中学に入学した子と言えば、コッコちゃんと同じ年のお子さんです。
幸いコッコちゃんの学校では、いじめは無いようですが、やはり中学1年生・・・いじめがいつ起こってもおかしくない年ごろであると思います。
そんな現代では社会問題でもあるいじめが起こる教室と起こらない教室の違いはなんなのか?といういじめを研究していらっしゃる方の記事を読んだ内容と感想から
- いじめが起こる教室と起こらない教室の違い|1980年代から研究が続けられている
- いじめが起こる教室と起こらない教室の違い|いじめは面白いゲーム?
- いじめが起こる教室と起こらない教室の違い|先生の体罰が引き金になる事も
以上の項目に沿ってご紹介させて頂きます。
いじめが起こる教室と起こらない教室の違い|1980年代から研究が続けられている
内閣府の調査によりますと、18歳以下の自殺者数が最も多いのは夏休み明けの9月1日だということが明らかになっております。
1学期に学校でいじめのターゲットにされてしまい、ひたすら我慢を続け、夏休みになれば学校へは行かなくて済むので、ひとまずいじめられる事はなくなりますが、夏休みの終わりを迎えた日に、明日からまた学校に行けばいじめられると思うと、2学期の始業式に、足が学校へは向かず別の所へ向いてしまうのでしょうね・・・。
同様の理由で、ゴールデンウィーク明けなども、18歳以下の子の自殺が多い日であるようです。
30年以上にわたり、日本でも世界でも様々ないじめ研究が行なわれてきているそうですが、そんな中でいじめに関する数多くの社会理論が磨かれてきたようです。
その研究から、いじめのメカニズムの1つに、いじめの発生要因は環境要因や集団心理が大きく関わるという事が言われております。
日本のいじめ研究は、1980年代中頃から始まりました。
当初こそ、被害者や加害者の性格原因論が多くありましたが、徐々にクラスや部活など、所属する集団の特性に着目する研究が多く出てきたのです。
さらに、先生の指導法がクラスの雰囲気に与える影響や、集団に与えられているストレスの度合いなど、より広く環境面に着目する研究も増加してきました。
それとはまた別に、個人がいじめを行わないですむため、いじめから避難できるようにするための実践教育の開発など、様々な分野での研究が今では進んでいます。
いじめの研究は個人論から集団論、そして環境論へ、すなわち、個人モデルではなく環境モデルの重視へと移ってきたようです。
今ではいじめ対策を考える際には、個人の資質の問題だけではなく、環境要因が集団心理などにも大きな影響力を持つということに、しっかりと目を向けていく必要があるとの事。
環境を是正することによって、いじめの発生を抑えたり、早期の対処を促したりすることができるようです。
いじめの起きやすい環境の教室とは、ストレスが多く、人間関係がぎすぎすしている為、いじめも発生しやすいとの事。
一方、いじめが起こらない教室とは、ストレスが少なく、みんながにこやかに安心して過ごせる教室である事が多いようです。
それにはたまたま顔を合わせた生徒たちの相性や、先生との相性も関わってはいるのですが、それ以外にも、教室の運用方法など、様々な要因が関わっていると考えられています。
いじめが起こる教室と起こらない教室の違い|いじめは面白いゲーム?
では、いじめが多い教室とは、どんな教室なのでしょうか。
いじめの議論の中で主要な理論の一つにストレッサー説というものがあるようです。
これは、児童や生徒が感じたストレスを発散する際、学校空間ではその発散の仕方が限られてしまっている為に、非行や不登校、いじめといった逸脱行動が発生するのだという説です。
学校の教室というのは、他人に時間を管理されている環境なので、自分の自由にストレス発散がなかなかできません。
いじめというのは、
「それなりにおもしろいゲーム」
なので、そういう形でストレスが発露してしまうのですが、
「なによりもおもしろいゲーム」
では無いのです。
もしもいじめが絶対的におもしろいものであるならば、どれだけ対策をしようともなくすのは不可能との事。
しかし、いじめという形でストレスを発散していた人が別の発散方法を手に入れると、いじめをしなくてもすむようになることが研究でもわかっているようです。
いじめが起こる教室と起こらない教室の違い|先生の体罰が引き金になる事も
問題は、学校ではクラスから離脱することも、ゲームやスマホなどを持ち込み、ストレス発散することも禁じられていることです。
いじめが起こりにくい環境にするためには、そうしたストレス要因を取り除くと同時に、より多くの生徒が持つそれぞれの特性に対して寛容で、自由度の高い教室を作っていくことが重要との事。
それに先生の指導という名の体罰がいじめの引き金を引くこともあるようです。
先生が体罰を振るうことによって、生徒に対して、暴力や制裁にゴーサインを出してしまうことがいじめの引き金となるようです。
先制による体罰は、正義を口実にすれば、特定の生徒に対して暴力を行うことも許されるのだと生徒に学習させてしまう、いわゆる懲らしめの連鎖を生んでしまうのです。
もう一つは、体罰自体が大きなストレッサーであることです。
さらに言えば、体罰を行う先生は、体罰だけではなく普段から厳しい指導をする傾向があります。
例えば、怒号を発する、厳しいノルマを課す、過剰な生徒指導をするなどです。そうした先生のもとでは、生徒は体罰のみならず、様々なストレスを受けていることになります。
ほかにも、目撃ストレスの影響に関する様々な実例が存在するようです。直接暴言を吐かれた人の作業の処理能力、創造性、報告意欲、他人をサポートする意欲などが下がるのはもちろんのこと、他人が暴言を吐かれるのを目撃しただけの人にも同様のことが起きることがわかっているのです。
大人同士で行えば無礼だと思われる行為でも、子どもを相手にであれば平然と行う人は少なくありません。しかも、学校という場所では、生徒指導の名のもとに、そうしたことが行われてしまいます。
無礼がはびこる教室では、いじめが起きやすい環境でるばかりか、生産性が下がるのは、大人社会でも子ども社会でも同じです。
体罰教師のいる教室では、先生自ら生徒にストレスを与えることで、いじめが頻発化します。
いじめが頻発化すると、ターゲットとなる児童・生徒が増えると同時に、特定のターゲットが長期間いじめられるケースも出てきます。頻度が上がると、いじめがエスカレートして、より深刻な内容になるのです。
体罰はそもそも禁止されてる行為ですが、ただそれを受けた児童・生徒の心の傷となるだけでなく、副次的にいじめなどの様々な問題を引き起こしてしまうことも、研究結果で既に証明されつつあります。
また、直接的な暴力でなくても、心理的な加害の影響も軽視してはいけません。ここ数年、指導死という言葉を耳にすることが増えました。
直接的に暴力を振るう体罰ではないのだけれども、理不尽で不適切な指導を行うことによって児童・生徒を自殺に追い込んでしまうような事件が相次いでいるのです。
そうした問題を解決するために、指導死親の会という団体を立ち上げて啓蒙活動をしている方もいらっしゃいます。
理不尽な指導を受け、自殺をしてしまった生徒たちの手記を見ると、他の生徒たちの前で叱咤されたり、濡れ衣を着せられるなどして、大きな辱めを受けたことにより、
「もうこの場にはいたくない」
と感じていたことがわかります。
そしてそれが「この世にいたくない」という気持ちに発展してしまうのです。
子どもにとって、家と学校というのは、居場所として非常に長時間を過ごす場所です。学校に居場所がなくなると、社会的な接点がかなり制約されてしまいます。
みんなの前で辱めを受けたり、つるし上げられたりすることによって、
「みんなから嗤われる存在になってしまった」
という自尊心の低下を招いてしまい、それが不登校、自殺につながってしまうわけです。
理不尽な指導は、それを受ける本人の気持ちだけでなく、周りの生徒へも影響をもたらします。
「あの人また怒られている」というからかいのキッカケを与えたり、「あの子にならこういうことをしても許されるだろう」という集団意識を促したりすることで、いじめを助長してしまうのです。
学校や会社でのいじめをなくしていくためには、まずはその『場』に大きな影響力を持つ人間、クラスであれば担任教師、職場であればその職場の長が、清廉潔白で高潔な人間であるべき事がいじめという愚かな行為が起きない為の1番の抑止力になるのだなと強く感じました。
この記事でのご紹介は以上になります。
最後まで記事をご覧いただきましてありがとうございました。
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