小学校中学校の不審者侵入者対策地域開放との板挟み問題|2018年7月2日に福岡でも
池田小の事件を受け、文部科学省は危機管理マニュアルを作成されました。
2015年度の文科省の全国調査では、2016年3月末時点で、ほぼすべての小中学校が各校の事情に沿った独自のマニュアルを整備されているようです。
そして2018年6月の交番襲撃後、警察官の拳銃を奪い、小学校に発砲した富山市の事件の場合では、マニュアルを参考に、警察から連絡を受けた学校が児童を体育館へ避難させ、教師がさすまたを持って出入り口を警戒されました。
連絡体制などはスムーズに行きましたが、今回の富山市の事件では、侵入者が拳銃を持っていることまでは、この国では起こり得る可能性は非常に低く、さすがに想定題ではあったようですが・・・。
7月2日にも若い男性の侵入者が小学校の女子トイレに侵入する事件が起きた福岡市では、富山市の事件を受け、市教育委員会が市立小と幼稚園に不審者対策徹底の緊急通知を出したばかりです。
不審者発見時の素早い通報や複数職員での対応などを記したマニュアルの確認に加え、戸締まり強化や来校者の受け付け名簿への記入の徹底を求めています。
同時に防犯カメラや、警察や民間警備会社との連絡装置の設置などハード面の整備も進んでいます。
ただ、九州でも6月22日に福岡県久留米市の小学校校庭で侵入した男性が女児の顔をたたくなど、不審者の学校への侵入事件は後を絶たないようです。
銃撃事件が相次ぐ米国では、校舎を施錠し、内部から不審者ではないことを確認できた場合に限り、内部に入ることを許可するケースもあります。日本では、そこまでの徹底した監視は予算の制約などから現実的には難しいようです。
防犯カメラを設置しても監視までは手が回らず、録画だけという学校も多いのが現状のようです。