いじめが起こる教室と起こらない教室の違い|先生の体罰が引き金になる事も
問題は、学校ではクラスから離脱することも、ゲームやスマホなどを持ち込み、ストレス発散することも禁じられていることです。
いじめが起こりにくい環境にするためには、そうしたストレス要因を取り除くと同時に、より多くの生徒が持つそれぞれの特性に対して寛容で、自由度の高い教室を作っていくことが重要との事。
それに先生の指導という名の体罰がいじめの引き金を引くこともあるようです。
先生が体罰を振るうことによって、生徒に対して、暴力や制裁にゴーサインを出してしまうことがいじめの引き金となるようです。
先制による体罰は、正義を口実にすれば、特定の生徒に対して暴力を行うことも許されるのだと生徒に学習させてしまう、いわゆる懲らしめの連鎖を生んでしまうのです。
もう一つは、体罰自体が大きなストレッサーであることです。
さらに言えば、体罰を行う先生は、体罰だけではなく普段から厳しい指導をする傾向があります。
例えば、怒号を発する、厳しいノルマを課す、過剰な生徒指導をするなどです。そうした先生のもとでは、生徒は体罰のみならず、様々なストレスを受けていることになります。
ほかにも、目撃ストレスの影響に関する様々な実例が存在するようです。直接暴言を吐かれた人の作業の処理能力、創造性、報告意欲、他人をサポートする意欲などが下がるのはもちろんのこと、他人が暴言を吐かれるのを目撃しただけの人にも同様のことが起きることがわかっているのです。
大人同士で行えば無礼だと思われる行為でも、子どもを相手にであれば平然と行う人は少なくありません。しかも、学校という場所では、生徒指導の名のもとに、そうしたことが行われてしまいます。
無礼がはびこる教室では、いじめが起きやすい環境でるばかりか、生産性が下がるのは、大人社会でも子ども社会でも同じです。
体罰教師のいる教室では、先生自ら生徒にストレスを与えることで、いじめが頻発化します。
いじめが頻発化すると、ターゲットとなる児童・生徒が増えると同時に、特定のターゲットが長期間いじめられるケースも出てきます。頻度が上がると、いじめがエスカレートして、より深刻な内容になるのです。
体罰はそもそも禁止されてる行為ですが、ただそれを受けた児童・生徒の心の傷となるだけでなく、副次的にいじめなどの様々な問題を引き起こしてしまうことも、研究結果で既に証明されつつあります。
また、直接的な暴力でなくても、心理的な加害の影響も軽視してはいけません。ここ数年、指導死という言葉を耳にすることが増えました。
直接的に暴力を振るう体罰ではないのだけれども、理不尽で不適切な指導を行うことによって児童・生徒を自殺に追い込んでしまうような事件が相次いでいるのです。
そうした問題を解決するために、指導死親の会という団体を立ち上げて啓蒙活動をしている方もいらっしゃいます。
理不尽な指導を受け、自殺をしてしまった生徒たちの手記を見ると、他の生徒たちの前で叱咤されたり、濡れ衣を着せられるなどして、大きな辱めを受けたことにより、
「もうこの場にはいたくない」
と感じていたことがわかります。
そしてそれが「この世にいたくない」という気持ちに発展してしまうのです。
子どもにとって、家と学校というのは、居場所として非常に長時間を過ごす場所です。学校に居場所がなくなると、社会的な接点がかなり制約されてしまいます。
みんなの前で辱めを受けたり、つるし上げられたりすることによって、
「みんなから嗤われる存在になってしまった」
という自尊心の低下を招いてしまい、それが不登校、自殺につながってしまうわけです。
理不尽な指導は、それを受ける本人の気持ちだけでなく、周りの生徒へも影響をもたらします。
「あの人また怒られている」というからかいのキッカケを与えたり、「あの子にならこういうことをしても許されるだろう」という集団意識を促したりすることで、いじめを助長してしまうのです。
学校や会社でのいじめをなくしていくためには、まずはその『場』に大きな影響力を持つ人間、クラスであれば担任教師、職場であればその職場の長が、清廉潔白で高潔な人間であるべき事がいじめという愚かな行為が起きない為の1番の抑止力になるのだなと強く感じました。
この記事でのご紹介は以上になります。
最後まで記事をご覧いただきましてありがとうございました。
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